img情報処理技術者の「アプリケーションエンジニア」の国家試験に、旭大情報ビジネス専門学校二年生の藤木正之さん(19)が見事合格した。社会人以外では四十人が受験し、合格したのはわずか二人。超難関を突破して資格を取得した藤木さんは「論文が難しかったですが、合格して嬉しい」と喜んでいる。

アプリケーションエンジニアの試験は、テクニカルエンジニア(情報セキュリティー)とともに高度情報処理の資格。藤木さんは一年生の時に、基本情報技術者とソフトウェア開発技術者の二つの国家資格を取得。さらに、昨年六月にはテクニカルエンジニアにも合格している。

アプリケーションはITの基礎知識に加え、開発計画を立て、開発チームをまとめてマネジメントを行う、リーダーを養成する資格。本来は、企業で実務経験を持った人たちが受ける試験だけに実務経験のない藤木さんにとって「経験に基づいて書く、論文が難しかった」と話す。

試験前は、四、五時間の睡眠時間で猛勉強。学校側もマンツーマンで指導した。その努力が実って十二月中旬に合格通知が届いた。専門学校生では全国で唯一、しかも最年少記録に並ぶ合格だった。情報ビジネス科国家資格取得コースで藤木さんを担任する橋本幸哉教諭は「本人の努力のたまもの。サポートはしましたが、それに懸命に応えて頑張る姿勢が見られ、探究心はすば抜けています」と教え子の合格に目を細めている。

旭川明成高二年生の時からコンピューターに触れ、ゲームなどを自分で作るようになって関心を深めた。そして、旭大情報ビジネス専門学校に入学。一般的には、基本情報処理とソフトウェア開発技術者の二つの資格を取得して卒業していく。しかし藤木さんは、二つの高度情報処理の資格も取得するなど、同校始まって以来の快挙を達成した。

卒業後は、東京の外資系コンピューター会社に就職する。一年生の時に、ネットを利用して自ら会社をリサーチして決めた会社だという。藤木さんは「専門学校の二年間は充実していました。今後は四つの資格を生かして社会人として頑張っていきます」と話している。