imgボーダレスアートギャラリー・ラポラポラ(七ノ六シャンノール緑道)で九日から十二日まで、陶芸家・恵波ひでおさん(60)の陶展が開かれた。

恵波さんは虻田郡洞爺湖町出身。茨城県笠間市での修行を経て、八一年(昭和五十六年)に故郷で「NAM工房」開窯した。長いキャリアの間に様々な技法に挑戦して体得。今展でも織部、伊羅保、志野、焼締など、一人の陶芸家による作品展とは思えないほど多くの作風の器が並んだ。

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ラポラポラは、同名のNPOが運営、知的・精神的に障害のある人のアート活動を支援している。これまでギャラリーの展示は同NPOが企画・主催し、内容は知的・精神的障害のある人の芸術に関連するものが多かった。

しかし、今回の恵波さんによる陶展は、いわゆる貸しギャラリーとしての展示だ。同NPOの中心的な存在である陶芸家・工藤和彦さん(39)が、財政的に厳しいギャラリー運営に収入をもたらせようと、スペースのレンタルを思いついた。

ギャラリーは障害の有無に関係なく、誰でも借りられる。今展を開催した恵波さんも健常者だ。工藤さんは「このギャラリーの名前にある『ボーダレス』は、障害の有無に関係がないという意味。本来、障害に特化したギャラリーではありませんので、多くの方に利用していただきたい」と話している。NPOに入った借用料は、知的・精神的に障害のある人のアート活動のために使われる。

ギャラリースペースのレンタル料は、一週間で四万円(設営・撤去日含む)。DMなどの制作については別途相談に応じる。問い合わせはラポラポラ(TEL29―3836)へ。