img旭川開発建設部が忠別川のツインハープ橋から緑東大橋までの左岸約一・六キロに建設を予定している緊急用河川敷道路について考える『豊かな水辺環境を考える集い』が七日、旭神みどり野会館で開かれた。地域住民らでつくる忠別川の自然を親しむ会(北島惇二会長)が主催する集いには、約三十人が集まった。

北島会長は「自然環境に必要のないものは作らない方がよい。今後、行政とかかわりを持っていく中で、止めるものは止めていかなければならない」と挨拶。

集いでは、大雪と石狩の自然を守る会の寺島一男代表が「旭川の自然と石狩川」と題して講演。映像を使いながら、旭川を囲む大雪山系の自然が、そこに住む人々の生活や川の形成に大きな役割を果たしていると、わかりやすく説明。「現在、川は二つの不幸を背負っている」として(1)自然から遊離している(2)川の流域住民からも離れたものになっていることをあげ、「川を自然と流域住民の手に取り戻さなければならない」と語った。

また、二〇〇〇年(平成十二年)に旭川開発建設部が美瑛川河畔に計画した緊急道路の建設に対して、反対運動を展開した神居の自然を守る会の平田一三代表が「神居の経験に学ぶ」と題し、当時を振り返って話した。運動の結果、河畔林は伐採されることなく、自然が保たれた川は近くの児童クラブの子どもたちにとって大切な場所になっていると説明。口頭の約束だが、開発局側とは「今後同様の計画がある時は地元住民と十分な話し合いをする」との協約を交わしていると語った。

その後、集まった人たちから、「色々な人が集まる会なので、はじめから建設反対の立場を取るのはいかがなものか」といった意見や「大きな視点で自然破壊を防ぐ取り組みをしよう」という声も出るなど、活発な意見が出された。その結果、今後緊急用河川敷道路工事の問題点などについて話し合い、速やかな対応をしていくことを確認した。会長の北島さんは「河川事務所に住民への説明会を要望していきたい」と語っている。