印刷会社のあいわプリント(三ノ四)が、旭川中央図書館が所蔵する一九五三年(昭和二十八年)当時の地図=写真=を複写縮小して印刷し、無償で配布を始めた。
地図の原版は中央図書館の資料調査室に展示されている。同社の渡辺辰美社長が資料探しの中で見つけ、印刷発行を思いついた。中央図書館の許可を得て、休業日にスキャナーを持ち込んで取り込んだ。データの色合いを濃くして半分ほどの大きさに縮小、A2判のサイズで二千部を印刷した。
地図には市内四ノ十二付近を中心に、西は一丁目から東は二十五丁目まで、また北は石狩川、南は旭川駅までが記されており、五十八年前の旭川中心部の様子がよく分かる。つぶさに眺めていると、かつて市立図書館が五ノ十一(現在の旭川調理師専門学校付近)にあったことや、商工会議所(常盤通一)のとなりにキャバレーがあったことなどが分かり、なかなかに興味深い。昔を知る人には懐かしく、そうでない人には現在との違いが楽しめる地図だ。
旭川市中央図書館(常磐公園内)、まちなか交流館(四条買物公園)、高砂酒造売店(宮下十七)で配布している。問い合わせはあいわプリント(℡26―2388)へ。