髙砂酒造(宮下十七)で四日、氷雪の中から斗瓶(とびん)の酒を掘り出す作業が行われた。

 今年二月二十四日から、絞りたての純米大吟醸を二十リットル入りの斗瓶に入れ、雪を詰めたタンクに貯蔵し、マイナス二℃に保たれた中で百三十日間寝かせた。香りが華やかに、味はまろやかになるという。

 当日は試飲も行われた。札幌から友人二人と旭川観光に来ていた宮塚いささん(25)は「昨日も髙砂の『国士無双』を飲みましたが、このお酒はまた全然違って、甘くてまろやかで、深いですね」と感想を話していた。

 同社の杜氏、森本良久さん(42)は「新酒と比べ、荒々しさや角が取れて、やわらかく熟成しています。夏場に飲むのにちょうど良い仕上がりです」と出来栄えを説明した。

 この酒は「氷雪がこい酒」として、髙砂酒造売店で販売される。問い合わせは同社(TEL23―2251)へ。