美唄市出身で世界で活躍する彫刻家、安田侃(やすだ かん)の作品「天秘(てんぴ)」の設置作業が十七日、JR旭川新駅舎内で行われた。

 市民団体「彫刻ファンド市民の会」(岡昭男会長)が、新駅舎のオープンに合わせて市に寄贈した。同会は〇三年(平成十五年)の発足後、行政や大企 業の力に頼らず、市民の力で安田侃の作品を購入し、市に寄贈しようと資金を集める活動を続けてきた。昨年九月、七年の活動を経て購入資金のめどがつき、作 品の目録を西川将人市長に手渡している。

 設置作業に立ち会った安田さんは「ここは多くの人が様々な思いを抱きながら行きかう場所。そのすべての人々の思いをやさしく受け止めたいと願っている。実際に設置してみると、事前のイメージよりもずっと良かった」と穏やかな表情で話していた。

 除幕式は二十三日(水・祝)午前十一時半から行われる。安田さんをはじめ、市長や道知事も参加する予定だ。彫刻ファンド市民の会では多くの市民の参加を呼びかけている。