タイの副首相、教育副大臣らの視察団が二十一日から二十六日まで北海道に滞在し、二十三日に旭川高専を視察した。

 一行の目的は日本の職業教育を視察することで、札幌市の北大のほか、東川町にある北工学園の日本語研修施設なども訪れている。

 旭川高専に到着した視察団は、まず同校の高橋英明校長からカリキュラムや学内環境などの説明を受けた。その後体育館に移動して、ロボットコンテストへの取り組みなどを見学した。

 旭川高専では九一年(平成三年)以来、三人のタイ人留学生が学んだ。名古屋大学への留学経験があり日本語が堪能なキッティ教育副大臣は、旭川高専の印象について「カリキュラムの豊富さとともに、大学のような難しい内容を学習していることに驚いた」「タイの子どもたちが高専に留学するには、まず授業についていけるように日本語をしっかりと修得すること、また数学を基礎からよく理解しておくことが欠かせない。帰国したら、二年間で日本語と数学を学び、五年間の日本留学に備えるようなシステムについて検討を始めたい」と話していた。