ハンセン病回復者の尊厳回復に一生を捧げた詩人谺(こだま)雄二さんを追悼する映画の上映会と詩の朗読が、明日十八日(水)、サン・アザレア(六ノ四)三階ホールで行われます。

 ハンセン病違憲・国賠訴訟を全面勝訴に導いたリーダー的存在の谺さんは、今年五月十一日、肺がんのため八十二歳で亡くなった。〇六年十一月、谺さんは旭川で講演しています。その講演会を主催したハンセン病問題を考える会が、谺さん追悼のために企画しました。

 上映するのは、「熊笹の遺言」(二〇〇二年、六十分)。全面勝訴から一年後、国立ハンセン病療養所栗生楽泉園(群馬県草津町)では当時、谺雄二さんを含む、二百五十人以上が暮らしていた。療養所を出て社会生活を送りたい思いが捨てきれない谺さん、故郷の金沢にいる目の不自由な少年と文通を始めた、盲目の浅井あいさん。そして視力が失われていく中で、亡き妹の絵を描き続ける鈴木時治さん。長い隔離の時間を過ごした三人のお年寄りの、それぞれの心の葛藤や思いを記録したドキュメンタリーです。

 映画の上映は、午後二時から、午後七時からの二回。その合間の午後六時半から三十分ほど、谺さんの代表的な詩「出発する」など数作品を名寄の地域FM局「FMてっし」のパーソナリティの二人が朗読します。

 入場は無料です。直接会場へ。会場にはエレベーターがありません。サポートが必要な方は事前に連絡してください。連絡は事務局の由井(ゆい)さん(℡090―8372―3286)まで。