道中小企業家同友会道北あさひかわ支部(支部長・渡辺直行カンディハウス会長)の結成四十周年を記念する講演会が二十四日(水)午後六時から、ロワジールホテル旭川で開かれます。

 講師は、雲田康夫さん。米国人に「家畜のエサ」と毛嫌いされた豆腐を「健康食品」をキーワードに売り込み、苦心惨憺の末に米国に豆腐文化を浸透させました。現在は、自ら設立した、日産十万丁の豆腐を製造・販売する米国現地法人の社長です。

 経営者として成功する秘訣を「どれだけバカになれるか、つまり『○○バカ』と言われるくらいの発想が重要。会社のトップこそ率先して、どんどんバカになるべき」と語る雲田さん。当時の大統領夫人、ヒラリー・クリントン氏に豆腐を売り込んだエピソードは有名です。

 雲田さんと同友会旭川支部の出会いは、同支部が今年二月に行った米国西海岸を視察する研修旅行の交流会でした。視察団の渡辺支部長ら経営者は、「失敗を繰り返す中から新しい発想を得る」という体当たりの経営手法に感動し、北海道育ちという縁もあって意気投合したのだそうです。当日は雲田さんが「豆腐バカ 世界に挑む」と題して話します。

 中小企業家同友会道北あさひかわ支部は北海道同友会(本部・札幌)の地方支部として一九七四年(昭和四十九年)に活動をスタート。現在、北は稚内から、南は富良野まで、留萌、羽幌を含む道北地域で約六百五十社が活動しています。

 四十周年記念の講演会は、会員以外の参加大歓迎とのこと。チケットは五百円。チケットの購入・問い合わせは、支部事務局(市内五ノ八、℡29―6663)へ。

 【雲田康夫さん・くもだやすお】 一九四一年(昭和十六年)、樺太(現サハリン)生まれ。北海道育ち。青山学院大卒。森永乳業の社員として、ビヒダス牛乳・ヨーグルトの開発を手掛ける。長期保存の豆腐プロジェクトに参画。一九八五年、単身渡米し、森永乳業の現地法人設立。豆腐の販売に走りまわる。著書に「豆腐バカ 世界に挑む」(二〇〇六年・光文社)、「売れないモノは俺に任せろ!」(二〇〇九年・同)など。