旭山動物園の「かば館」は、水中のカバの様子が観察できる人気施設だが、半球状のアクリル窓がカバの百吉(ももきち、オス)にかじられて、傷だらけになっている。半球窓は四つあるが、どの窓からも水中の様子はほとんど見えない状態だ。

カバは伸びた歯を手入れするために何かをかじる行為をする。百吉が半球窓をかじるのにもこうした意味合いがあると思われるが、百吉は三歳とまだ幼く、どちらかと言えば「遊びの一環としてやっている」(坂東元園長)ようだ。
夏冬の切り替えの閉園期間(十一月四日~十日)に窓の交換作業に入る。十一月十四日(金)までの工事中はかば館内には入れず、屋外からだけの観察となる。
同じ半球状の窓に交換すれば、再び傷だらけになるのは目に見えている。そのため平らな窓に交換する。
坂東園長は「百吉が大きく口を開けて半球窓をかじると、外側で見ている子どもたちやお客さんがウヮーッと驚く、百吉はその反応を楽しんでいたようです」「百吉にとっては楽しい遊びでしたから、それを取り上げてしまうのもかわいそうな気がしています。とりあえず平らな窓にしますが、行く行くは何か考えてあげたいと思っています」と話している。