3・11被災地を舞台にしたドキュメンタリー映画、二作品の上映会が十四日(土)と十五日(日)、まちなかぶんか小屋(七条買物公園)で行なわれます。自主企画「ドキュメンタリー・ナウ」の一環で、「3・11以後への想像力」と題する企画です。
「フタバから遠く離れて 第二部」(二〇一四年、百十四分)は原発事故で避難区域となった福島県双葉町の人々を撮り続けている舩橋淳監督の作品。埼玉県の旧騎西高校へ全町避難した九カ月を追った第一部の後の、約三年間を記録しています。
避難生活に不満が出始めた避難所で、町長と町議会が対立。町長選が行われ、町役場は移転。混乱が続く。そんな中、町の大半は帰還困難区域に指定され、さらに中間貯蔵施設の建設計画が浮上する。六百年以上続く旧家が中間貯蔵施設の予定地とされた家族や、かつて原発建設に関わった父を持つ作業員の苦悩――。映画では原発によって分断、翻弄される人々の現実を映し出します。
上映は十四日の午前十一時、午後六時半、十五日の午後三時です。
「先祖になる」(二〇一二年、百十八分)は、池谷薫監督の作品。二〇一二年に陸前高田を訪れた池谷監督は、日本全国に自粛ムードが広がる中、花見をしている人々と出会う。その中で仲間から「親分」と呼ばれていたのが、木こりの佐藤直志、七十七歳。津波で家を流され、消防隊員の長男を失いながらも、「元の場所に自分でわが家を建てる」と立ち上がる佐藤。山の木を伐り、田植えをし、無謀な計画を進める彼を、やがて周囲の人びとが応援するようになる――。昭和一桁生まれの〝頑固老人〟を通して、戦争や災害から立ち直ってきた日本人とは何なのか、生きるとは何か、まっすぐ語りかけるドキュメンタリーです。
上映は、十四日の午後三時、十五日の午前十一時、午後六時半です。
前売り券は、それぞれ千円(会員八百円、当日千二百円)。まちかなぶんか小屋、こども冨貴堂(七条買物公園)、ジュンク堂書店旭川店(一ノ八フィール旭川内)で取り扱っています。問い合わせは、まちなかぶんか小屋(TEL23―2801)へ。