写真家・栗坂菜穂さんの写真展「ぜんぶ山でおきたこと 東海大学旭川校舎最後の三年間」が二十二日(日)まで、デザインギャラリー(宮下十一)で開かれています。

 二〇一一年から二〇一四年の閉校までの三年間を、学生の日常生活を中心に、モノクロフィルムで撮影した写真約五十点を展示しています。

 栗坂さんは一九七五年(昭和五十年)埼玉県生まれ。九三年(平成五年)北海道東海大学旭川校(当時)に入学。卒業後は写真学校で学びながら、東京で活動しています。二〇〇二年から新潟県栗島浦村を撮り続け、写真は現地の資料館に常設展示されています。

 二〇一一年、母校が閉鎖になると聞いた栗坂さんは、いても立ってもいられず、カメラを手に東京から旭川へ。当初は行事ごとに撮影していましたが、次第に学生たちから「先輩」と声を掛けられるようになり、日常生活の撮影をすると決め、三年間で二十回以上、旭川へ通った。

 栗坂さんは「旭川キャンパスがこのまちに残したのは『愛』だと思います。旭川へ、生徒や先生へ、食堂や掃除のおばさんや職員さんへの、みんなの愛です。あの〝山〟はみんなが全力で生きた場所。私の写真を通じて見る人それぞれに思いが伝われば」と話しています。

 入場無料。午前十一時から午後五時まで開廊。問い合わせはデザインギャラリー(℡23―3000)へ。