戦後七十周年にあたって、改めて恒久平和・核兵器廃絶を願う三つの展示が、中央図書館二階で行われています。問い合わせは、いずれも中央図書館(TEL22―4174)へ。

長崎原爆被災資料展

 長崎原爆資料館から借り受けた九点の被災資料を展示しています。

 溶けてひとかたまりになってしまった写真用の十枚のガラス乾板は、原爆がどれほどの高温で長崎を焼き尽くしたのかを今に伝えています。爆心地から一㌔ほどの距離で被爆した人が着ていたシャツは、原爆への怒り、悲しみを見る者に訴えているかのようです。

 同展では丸木俊(一九一二―二〇〇〇)が描いた「原爆の図 第二部 火」のレプリカも展示しています。丸木俊は庁立旭川高等女学校(現・旭川西高)の卒業で、このレプリカが保存されている同校から借り受けての展示です。三十日(日)まで。

旭川空襲パネル展

 終戦間近の一九四五年(昭和二十年)七月十五日の「旭川空襲」についてまとめた資料や写真をパネルで展示しています。

 旭川空襲については長い間、兵士一人が死亡したという証言しかありませんでした。

 しかし一九九五年(平成七年)に北海道新聞への戦争体験談の投稿で、筆者の鈴木ひな子さんの母親である柿島ハツさんが、松岡木工場の社宅で即死していたことが分かりました。

 またハツさんの子どもの柿島初次郎さんが翌年、もう一人高齢の女性がこの空襲によって防空壕の桁(けた)の下敷きになり死亡したと文章で証言していて、少なくとも三人が旭川空襲で死亡したことがこれまでに分かっています。

 パネル展ではこれらの投稿や文章とともに、空襲を受けたパルプ工場から立ち上る黒煙の写真などを展示しています。九月二十九日(火)まで。

平和都市宣言 図画コンクール入賞作品展

 旭川市の「平和都市宣言」をテーマにした図画コンクールの入賞作品展が開かれています。

 旭川市は一九八三年(昭和五十八年)、「核兵器の廃絶と戦争の根絶を強く願うとともに、平和な市民生活を脅かす一切の暴力を排除すること」などを主旨とする平和都市宣言を行っています。同コンクールでは、小中学生がこの宣言をテーマにポスターを制作します。

 今年四月から六月中旬にかけて、中学生百七十二人、小学生三十四人から応募がありました。入選した中学生十五人、小学生九人の作品を展示しています。中学校の美術部員の作品もあり、完成度の高さに感心させられます。三十日(日)まで。