旭山動物園の「きりん舎・かば館」のバックヤードを見学する学習会が七月二十六日、行われた。旭山動物園くらぶ(森禎宏理事長)などの主催。

 二十人の子どもとその保護者などが参加。旭山動物園の飼育展示係、佐賀真一さんの説明を受けながら、キリンとカバの寝室を見学した。

 体高が五㍍を超えるキリンの寝室は、天井が高く、えさ箱も高い場所に設置されている。床に溝が彫られていることについて、佐賀さんは「キリンのひづめが滑らないようにするためです。掃除のことを考えれば溝がない方が楽なのですが」などと伝えていた。

 きりん舎には現在ゲンキ(オス)一頭だけが住んでいるが、近くメス一頭がやって来る予定だという。きりん舎は五頭ほどを飼育できる収容能力があり、新カップルに子どもが生まれても大丈夫だ。佐賀さんは「ようやく群れで飼育できる環境が整いました」と話していた。

 カバの寝室には深さ一・五㍍ほどのプールがあって、カバは波状のスロープを通ってプールに出入りするようになっている。出入りを階段や一直線のスロープにしなかったのは、当時高齢だったザブコ(メス、二〇一三年に四十九歳で死亡)への配慮で、すり足のような状態でも昇り降りが出来るように設計されている。

 佐賀さんは、カバのオスとメスの両方の寝室を順に案内し、オスの寝室には糞をシッポでまき散らすマーキングの跡が見られることなどを説明した。

 学習会ではこのほか、モルモットを膝の上で抱いたり、心音を聞いたりする体験も行われ、子どもたちは興味津々の様子で参加していた。