自動車教習所の指導員が学科の講習技術を競う「全国指定自動車教習所学科教習競技大会」が十月十四日、東京で行われ、北工学園モータースクール(東鷹栖一ノ一)の佐藤信好さん(48)が優秀賞(二位)を獲得した。

 全国には公安委員会の指定教習所が千二百九十二校あり、約三万人の指導員が勤務している。大会には全国各地の予選を通過した二十人が参加した。

 大会の課題は、学科の教習項目から出題される。佐藤さんに与えられた課題は「特徴的な事故と事故の悲惨さ」の項目だった。通常の授業は五十分で行われるが、大会の競技時間は十五分。佐藤さんはパワーポイントを用いて旭川市内や小樽市での死亡事故を取り上げて地域の実態を示し、運転は楽しい一方で、交通事故はいかに悲惨であるかを伝えた。

 佐藤さんは「パワーポイントを使うのは初めてで、同僚の皆さんからアドバイスをもらいながら教材を作りました。周囲の協力がなければ出来なかった入賞で、感謝の気持ちで一杯です」と喜びを話した。

 大会は今年で七回目で、北海道勢はこれまで第三回大会(平成二十三年)で函館からの三位入賞があったが、旭川からは初めて。今大会は札幌からの参加者も優秀賞を獲得していて、道内から参加の二人が同時入賞という好結果になった。

 北工学園モータースクールの畠山隆校長は「北海道の教習所はレベルが高いと実証された大会でした。当校の佐藤さんは人柄も良く、生徒からも同僚からも好かれる人です。このような優秀な教官がいる当校ですから、安心して教習を受けに来ていただきたい」と話していた。