菊池寛の作品「藤十郎の恋」の朗読会が二十日(金)午後六時から、ときわ市民ホール(五ノ四)で行われます。
「藤十郎の恋」の時代背景は元禄年間。主人公の初代坂田藤十郎は上方歌舞伎の女形です。高い人気を誇る一方で、自身の芸に行き詰まりを感じていました。そんな折、彼に人妻の恋を演じる役が舞い込みます。一皮むけた演技をしたいと強く願った藤十郎は、悪魔的とも言える行動に出るのですが…。長谷川一夫主演で映画化もされた名作短編です。
朗読をする酒谷茂靖さん(71)は、和服で日常を過ごしていて、朗読会の当日も和服で登場します。着物好きな人は、着物を着ての参加もおすすめです。
酒谷さんは「映像での表現が圧倒的に多い時代ですが、古き良き日本語の音から情景を浮かばせる楽しさを味わっていただきたいです」と来場を呼びかけています。
チケットは千円。こども冨貴堂(七条買物公園)で取り扱っています。問い合わせは風樹舎(TEL34―8377)へ。