男山(永山二ノ七)で十四日、「酒蔵開放」が行われた。
市民や観光客に酒造りを通して日本の食文化の一端を理解してもらおうと毎年開かれていて、今年で三十八回目。午前十時の開場時には、門の前に日本酒ファンが長蛇の列をつくり、来場者数は一万人を超えた。
メイン会場の前庭では鏡開きが行われ、ほんのり杉の香りが漂う「樽酒」が振舞われた。また、「かめ仕込み酒」や、昔ながらの「麹の甘酒」の無料試飲コーナーが設けられ、コップになみなみと注がれた日本酒を味わう来場者に笑顔があふれた。
売店では斗瓶(とびん)どり吟醸原酒などの当日限定の酒や酒粕で漬けた紅鮭が販売され、こちらも長い行列ができた。
五年続けて来場したという斉藤卓さん(48)は「毎年楽しみにしています。自分は運転手なので、妻が試飲して購入するお酒を選んでいます。酒粕をお土産に買って帰ります」と笑顔で話していた。