UD(ユニバーサルデザイン)墨絵体験教室が十三日、旭川市障害者福祉センターおぴったで行われた。墨絵のほか、釧路生まれのアーティストSatoly(サトリー)さんが講師となり、布製の手提げ袋に膨らむ絵の具「モコモコペン」を使って絵を描くオリジナルバッグ作りにも挑戦した。

 この教室は七回目。車いすユーザーや手が不自由な人たちなど誰でも参加できるのが特徴。子どもから大人まで約四十人が参加した。

 墨絵の講師は、四肢麻痺で車いすユーザーの三田地合掌(本名・政則)さん(44)。二年前から旭川在住の墨絵画家、小林百炎さんの指導を受け、筆を持つ時は両手を添えるというハンディを背負いながら、創作活動と体験教室を開いている。

 この日は、子どもの日も近いことから鯉のぼりなどを描いた。参加者は三田地さんの手ほどきを受けながら墨絵に挑戦。出来上がった作品が並べられ、会場には笑顔が広がった。

 三田地さんは「こんなにたくさん参加してくれて嬉しいです。今度は屋外でもやってみたいですね」と笑顔で話していた。

 また、サトリーさんは看護師を辞め、七年前からアーティスト活動を始めた。よしもとクリエイティブに所属し、視覚障がいがあっても楽しめるワークショップをボランティアで、アメリカ、アルゼンチンなど世界八カ国の養護学校を含めて国内外で年間百回以上を開催している。今年二月には旭川盲学校、東川養護学校でも行った。

 ペンの使い方などを細かくアドバイスしながら、参加者と一緒に手提げ袋を作ったサトリーさんは、「言葉の壁を越えるのはアートが一番です。世界でみんなが笑顔になれるように、これからもワークショップを開いていきたいです」と話していた。