『標的の村』『沖縄スパイ戦史』など、在日米軍基地の問題や、沖縄に負担を強いる国の防衛政策の問題を扱ったドキュメンタリー映画を作り続ける三上智恵監督。六年ぶりの最新作『戦雲(いくさふむ)』(二〇二四年、日本、百三十二分)が、イオンシネマ旭川駅前(宮下通七)で四月五日(金)から十一日(木)まで上映されます。

 二〇一五年から八年かけて沖縄・南西諸島を取材した同監督による、日米両政府の主導のもと急速に進む軍事要塞化を追った渾身のレポートです。自衛隊ミサイル部隊の配備、弾薬庫の大増設、基地の地下化、全島民避難計画、そして二二年には、日米合同軍事演習と安保三文書の内容から、現地の人々の犠牲を事実上覚悟した防衛計画が明らかになりました。しかし、その真の恐ろしさを報じるメディアはほとんどありません。これは沖縄だけの問題ではなく、全国の空港・港湾の軍地拠点化・兵たん基地化も進められています。「本当の『国防』とは何か。圧殺されるのは沖縄の声だけではない」と、作品は問いかけます。

 作品の詳細は右のQRコード(『戦雲』公式サイト)から。鑑賞料金、上映スケジュールの詳細等については、イオンシネマ旭川駅前のホームページ(https://www.aeoncinema.com/cinema/asahikawa/)か電話(TEL 74―6411)で確認して下さい。