神楽3ノ4
TEL63-8101
色々なお惣菜と黒米が味わえるお店として人気の陣屋が、七月からおにぎりのお店としてリニューアルオープンしました。
店主の高井京子さん(60)が切盛りするお店は今年で八年目。オープン当初から看板メニューの旭川産の黒米と、黒米を使ったオリジナルの「黒米入りそば」をメインに、高井さんが考案したオリジナルの塩が決め手のおにぎりを出しています。
「塩が美味しいね」というお客さんの一言から”塩の研究”が始まったそうです。シンプルなおにぎりの味を左右する塩の専門店ができれば、という思いで日々研究を続けています。
「熊笹の塩」はすでに販売をスタート。「黒米の塩」「山葡萄の塩」「旭川産の醤油の塩」などの試作品も、まもなく商品として世に出ます。どれも無着色、無添加で素材の自然な色がキレイ。特に山葡萄は濃いピンク色で料理に使ったり、天ぷらにつけて目でも楽しめます。
おにぎりは「黒米バター醤油おにぎり」(二百円)、「同(ガーリック風味・生姜風味)」(二百十円)、「黒米笹塩おにぎり」(百八十円)、「鶏五目おにぎり」(二百二十円)の五品。香りの良い笹に包まれて出てくるおにぎりはコロンとまん丸で柔らかく、とてもやさしいおいしさ。
マメに通って研究熱心な高井さんの新メニューを味わってみるのも、このお店の楽しみ方の一つですね。
営業時間は午前十一時半から午後五時まで。日曜定休。
(取材・佐藤日奈子記者)
ケロコからひとこと
子どもの頃、母は文化鍋でご飯を炊いていた。母が炊き上がったご飯をお櫃(ひつ)に移す時に、私は必ず近くにいて「おこげ」で作ったご飯を口に入れてくれるのを待っていた。今でもあのおにぎりは世界一美味しいと思っている。
ここのおにぎりを食べた時、なぜかあの時の母のおにぎりを思い出した。塩の効き具合と握り加減。本当に美味しくて母の味がする。青々とした笹の葉もいい。
先日、再び行った時には「五種類の新しい塩を作った」と言って味見をさせてくれた。これがまた思いがけない美味しさ。おにぎりって何よりのごちそうだと思っています。