旭川市2ノ20・℡73―5224

寒いのは嫌だなあと思いつつ、温かい食べ物が楽しみな季節ですね。旭川で「あんこ」と言えば、福居製餡所さん。今年五月に開店した直売所「あん庵」でお汁粉が食べられると聞いてやって来ました。


出迎えてくれたのは、代表取締役の福居恵美子さん(67)。「お汁粉は以前から催事や食べマルシェなどにも出していて、ひそかなファンもいたんですよ。こちらで、いつでも食べられるようになりました」と笑顔です。
では早速、お汁粉をいただきます。甘ーく、しっかりと小豆が残っている汁は、じーんと体が温まります。自然な素材の甘みがおいしい。くどくないので、あんこをあまり好まない人でも大丈夫でしょう。小豆はもちろん、同社の看板商品「しゅまり小豆」を使っています。白玉団子ではなくて、お餅が入っているのも嬉しいですね。体がポカポカになって、食べ終えるころには上着を脱いでしまいました。
もうすぐ終了という「あんソフト」(二百八十円)も、せっかくなのでいただきました。驚くほど小豆の味がしっかりしていて、優しい甘さがクセになります。「他にやっているお店は知りませんね。鮮度や品質を充分に保てるように、工場のみんなで試行錯誤しながら作ったんですよ」と福居さん。春になったら販売を再開するとのことで、今から楽しみです。
 直売所なので、あんこはもちろん、しゅまり小豆の羊羹(ようかん)やどら焼き、甘納豆なども扱っています。「小さなお店ですが、地場の食材と工場で作りたての味をぜひ味わいに来て、休んで行って下さい」と福居さん。そのお人柄にもホッコリしてお店を出ました。
午前九時から午後五時まで。木曜定休。
(取材・太野垣陽介記者)

ケロコのひとことメモ

雪虫が飛ぶようになり、本当に寒くなってきました。この季節に恋しくなるのが焼き芋、ホカホカの肉まん、そして体の芯まで温まり、カイロよりも効き目バツグンのお汁粉です。
 あん庵でお汁粉が始まったと聞いて行ってみました。
ちゃんと素材を吟味して丁寧に作られているあんこは、本当においしいです。袋売りもあるので、家で気軽に作ることもできます。
この冬はお汁粉でホッカホカになろう。

2014年10月12日号掲載