4ノ6・TEL22-7788

 外食は、魚介類中心の店に行くことが多い。しかし、夫婦で一緒によく行く隣家の奥さんは魚介類も野菜も苦手。そんなとき、肉から魚貝までメニューが豊富で、値段もお手軽な店は便利だ。この店もそんな一つ。しかも、老舗の寿司店「二幸」の経営とあって、味も確か。連日、にぎわっているのも当然か。

 移り変わりが激しい三・六街。ここも同じ名前ながら経営が代わって一昨年十二月、新規開店した。メニューは定番だけでも百十種類。これに、季節限定や月替わりの特別メニューなどを含めると膨大な品ぞろえ。まさに、選ぶのに一苦労だ。

 人気は、普段の定価より三百円引きとなる五種類の月替わりメニュー。例えば、今月は桜海老と菜の花のサラダ(割引価格五百円)、カツオのカルパッチョ(同四百円)など。いただいてみると、サラダは彩りも鮮やかで、二人で食べても十分な量がある。自家製の梅ドレッシングが、さわやかに味を引き立てる。カルパッチョも、色とりどりの野菜が色鮮やかで、しかも自家製胡麻ドレッシングとの組み合わせが絶妙だ。もはや、居酒屋料理というより和風とイタリアン、フレンチを融合させたような趣。

 すべての料理を考案しているのが、店主の山口直樹さん(49)。旭川や東京のホテルなどで洋食、特にフレンチを修業。居酒屋を任せられてからも「ついつい和風とフレンチを組み合わせたくなる」と苦笑い。

 「家族連れなどに気軽に来てほしい」と、高砂牛のタタキ(千五十円)、鶏の水炊き(二人前千百円)など、価格はどれもお手頃だ。ちなみに、ケロコさんがメモでポテトサラダを絶賛していたので、頼んでみると、常連客に出しているメニュー外のものとか。この日は残念ながらないそうで、がっくり。次回に期待しよう。

 定休日は日曜日。営業時間は月~木曜日が午後五時~翌三時。金・土・祝日前日は~翌五時、祝日は~十一時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 いつも店の前は通るけど、いつでも行けると思ったらなかなか行けないもの。もっと早く来たら良かったと思ったりして。ここもそんなお店。

 満席でにぎわっていて、なんだか居心地がいい。お刺身、焼鳥、メニューを見ると選ぶのに迷ってしまう。ダイエット中なので水炊きを注文。一人用の鍋で来るのがうれしい。

 すごくおいしかったのは、なぜかポテトサラダ。私も家でよく作る。入っているものは同じなのに、ここのは抜群においしい。次もまた食べる! ぜひ行ってみて。

2019年03月12日号掲載