神楽岡4ノ4ノ5・TEL080―5832―7803

 昔、東光に同じ名前の人気カレー店があったそうだ。その店がほぼ十年ぶりに、カレー店からスパイスキッチンとして復活。五月十八日にオープンした。

 店主は石本義人さん(42)。ケロコさんのメモにもあるように、店を突然閉店してネパールに旅立った。その後、五年にもわたって同国の他タイ、インドなどに滞在。各国のカレー料理を食べながら、現地のレストランで修業もした。

 帰国後、一度はカレーから離れたものの、また店を開きたいと一念発起。十年間の空白期間を経て、単なるカレー店に止まらないスパイス料理の店を目指すことにしたという。
 出すのは「世界のカレー」。ネパール、タイ、インドなどのカレーに創意工夫を重ねたものだ。さらに、今後は〈スパイス居酒屋〉としてスパイシーな居酒屋料理からラーメンまでメニューに加えていくという。この三月には開店に備え、再びネパールなどに旅し、現地でもなかなか手に入らない上質なスパイスやタイの食材などを持てる限り買い込んで来たとか。

 開店間もないとあって、現在用意しているのは日替わりのカレー二種。訪れた日は、キーマルーカレーとグリーンチキンカレー(サラダ、ミニラッシー付き)で、値段はぶっかけが九百円、合いかけが千二百円。ぶっかけをいただいたが、シャリシャリと食感があるレンコンや挽肉、ズッキーニなどの野菜を炒め合わせ、スパイシーな抜群の味。ネパール風のマスタードオイルの漬物やトッピングしてもらった激辛チョリソー(二本二百円)が、これまた合う。

 さらに、満足できる牛乳が手に入ったときだけ作るという自家製のラッシーの甘さが、舌をさわやかにしてくれる。これは病み付きになりそうだ。
 カレーはもちろん、スパイシーな居酒屋メニューってどんなものか、楽しみで仕方がない。

 不定休日。営業時間は午前十一時~午後二時、五時~九時。(フリーライター・吉木俊司)

ケロコのひとことメモ

 新しいお店を見つけると、絶対に行く私。ここもオープンしたばかりというので、早速行ってみた。すると、カレーを作っていたのは石本さん。もうずいぶん前になるけれど、東光でカレー屋さんをしていた人だった。ものすごく好きだったけど、ネパールに行くと言って閉店したのだった。あのカレーがまた食べられるなんて。

 注文したのはキーマルーカレー。やっぱり美味しい。スパイシー過ぎず、挽肉と野菜の旨みを最大限に生かしている。次は、違うカレーを食べてみよう。

2019年05月28日号掲載