忠別川の自然に親しむ会(北島惇二代表)の会員らが水槽で飼育しているサケの卵が孵化(ふか)した。卵は年明けごろからかえり始め、次々に稚魚が誕生した。お腹に栄養袋をつけて、石の下に身を隠す可愛い姿が見られる。

 北島代表によると、卵は昨年十月三十日、千歳川の採卵場で採卵したもの。十二月十七日、大雪と石狩の自然を守る会(寺島一男代表)が運営する「さけゼミナール」が、里親を希望する個人と団体に約七千粒の受精卵を配付した。

 親しむ会では約二千粒の受精卵を預かり、会員宅と二つの幼稚園で飼育している。園児たちは毎日、孵化した稚魚を「可愛い」と見入っているという。

 稚魚は餌を与えて三、四㌢の大きさまで飼育し、雪解け水が増す三月末ころにポン川河口付近(忠別川との合流点)で幼稚園児たちが放流する予定だ。二〇〇九年から始まった放流は今年で十年を迎える。