旭川地方石油販売業協同組合が十二日、災害時対応実地訓練を五東石油一条SS(一ノ十九)で行った。全国石油商業組合連合会の主催。

 旭川市内で実地訓練が行われるのは初めてで、市内や近郊のSS(サービスステーション)の経営者や従業員ら約二十人が参加した。

 大規模な自然災害などで停電になると、燃料を地下タンクから電力でくみ上げていたポンプが使えず、非常用電源がなければ給油ができなくなる。そこで国は二〇一八年から、停電時にも給油ができるように、自家発電設備を持つ「住民拠点SS」の整備を全国で進めている。

 訓練では、代替電源の緊急用発電機の稼働や電源の切り替え、給油態勢の構築、緊急車両への給油などについて、講師が注意点を付け加えながら説明した。

 五東石油の後藤諭一社長は、「一昨年の胆振東部地震以降、SSへの緊急用自家発電機設置が進んでいますが、実際の操作訓練をしないことには、いざという時に使い物になりません。今後もこのような訓練を継続して行えたらいいですね」と話す。

 実地訓練後には、訓練の総括やテキストを用いた解説、質疑応答などを同社会議室で行った。