旭川しんきん地域振興基金(武田智明理事長)が行う「旭川しんきん産業振興奨励賞」の表彰式が三月十二日、旭川信用金庫本店(四ノ八)で開かれた。

 同賞は一九九二年に創設。旭川・富良野地区で、新技術・新商品・新サービス・新デザインなどの開発により産業振興に貢献した事業者を表彰している。今回で三十三回目。

 今年度は九事業者から応募があり、振興賞に広葉樹合板(山口裕也社長)の仮眠ボックス「ジラフナップ」、奨励賞に谷口農場(谷口威裕社長)の「さつまいもラテ」、審査委員長賞にコージージューススタンド(畠尾司代表)の「COOZY AMASAKE」が選ばれた。

 広葉樹合板が開発・製造販売するジラフナップは、頭・尻・すね・足裏の四点で体を保持することで、立ったままの状態でも全身が脱力し、リラックスした姿勢を保てるため、短時間で質の高い仮眠をできるのが特長。

 山口社長は「サバンナのキリンが夜、敵から身を守るため立ったまま短い睡眠をとると言われています。このキリン(ジラフ)と、パワーナップ(積極的仮眠)をかけ合わせて、ジラフナップという商品名にしました」と説明した。

 谷口農場の「さつまいもラテ」は、収穫時に折れたり、傷がついたりして生食用として出荷できないサツマイモの有効活用方法として開発。旭川産サツマイモと牛乳、道産の砂糖、塩、バターのみでドリンクに仕上げられている。

 谷口社長は「地域の六次産業化というスタンスで臨んできました。JAあさひかわから『規格外のサツマイモを加工食品にできないか』と相談を受けたのが始まり。地域の皆さんの協力のおかげで、栄えある賞をいただけました」と語った。

 コージージューススタンドの「COOZY AMASAKE」は、一粒一粒、丁寧に育てられた旭川産米の自家製米こうじを使用。大雪山系から流れる口当たりの良い仕込み水で糖化発酵させた甘酒は、こうじのクセが少なく、コメ本来の美味しさと甘さが引き出された濃厚な味わいが特長だ。

 畠尾代表は「『米こうじ甘酒の専門店なんてはやるわけがない』などと、厳しい声をたくさんいただいたが、一人でも多くの方に、自分が作った甘酒を飲んでおいしいと思っていただきたいという強い思いで開業しました。これからも米こうじ甘酒のおいしさや魅力を発信し続けていきたい」と受賞を喜んだ。

 受賞者には、表彰状と盾、副賞の賞金(振興賞=五十万円、奨励賞=三十万円、審査委員長賞=十万円)がそれぞれ贈られた。(東寛樹)