旭川市に生まれ、抽象画が台頭した戦後日本で独自の表現を追求した二人の画家、山口正城と難波田龍起の作品展「魂の風景 山口正城と難波田龍起」が、道立旭川美術館(常磐公園)で開催されている。同館の主催。
二人の作品のほか、交流のあった画家の作品も含め、計七十六点の作品を展示。二一年に遺族から寄贈された難波田の版画作品も公開されている。
日本のデザイン教育にも尽力した山口の作品は、製図に用いる烏口(からすぐち)を使ったシャープな線描や絵の具の滲みが特徴。後期に手がけた百号サイズの大作は見応えを感じる。難波田は、一貫して自己の内面と向き合い、詩情豊かな抽象表現を切り拓いた。二人の作品はいずれも、「魂の風景」(難波田の言葉)とも言い換えられる、深い精神性をたたえた絵画世界を構築している。
同館学芸員の津田しおりさんは、「二人の画家の共通点や違う点が浮き彫りになる展覧会です。近年、新たに収蔵された作品もあるので、これまで作品を見たことがある方にも楽しんでいただけると思います」と来館を呼びかける。
同展に関連し、二十五日(金)と八月十一日(月・祝)の午後二時から、同館学芸員によるギャラリーツアーも行われる。第一展示室の観覧券が必要で、申し込みは不要。二十人先着。
◇
第二展示室では「道内公募展と『道北の美術』コレクション」が開催されている。
同館の「道北の美術」コレクションの中から、戦後旭川に生まれた三つの美術団体(純生美術会、新ロマン派美術協会、北海道アンデパンダン展)を中心に、公募美術展に関わった作家の作品を展示している。
同館学芸員の浦島七那さんは、「全体の大きな動きや流れ、互いに与えた影響など、旭川で起こり、続けられてきた美術活動の歴史を知ってもらう機会になれば。所属するグループごとの特徴に注目するのも面白いと思います」と話す。
いずれも八月二十四日(日)までの開催。観覧料は、「魂の風景 山口正城と難波田龍起」が一般五百十円、大学生三百円、高校生以下無料、「道内公募展と『道北の美術』コレクション」が一般二百六十円、大学生百五十円、六十五歳以上、高校生以下無料。障がい者手帳を持つ人はどちらも無料。問い合わせは同館(TEL 25―2577)まで。(岡本成史)





