画像 「京繍の技~長艸敏明・純恵の仕事~」展が九月一日から、国際染織美術館(南が丘三、北海道伝統美術工芸村内)で開催されます。

 日本刺繍の一つである京繍の起源は平安時代にまでさかのぼり、千二百年に及ぶ伝統があります。八千色以上もの絹糸から使う糸を選び出し、三十種以上の刺繍法を駆使して表現する作品は、実に細かく雅(みやび)です。

 長艸敏明さんは、一九四八年(昭和二十三年)京都の西陣生まれ。京繍伝統工芸士としての創作活動に加え、ファイバーアートなど現代芸術も手がけ、伝統継承に止まらない創意的な活動を続けています。

 北海道では初の開催となる今展では、能装束、鬘帯(かつらおび)、小袖などの伝統的な作品に加え、パリ・オートクチュールコレクションへの出品作品など、長艸夫妻の作品約百四十点を展示します。完成までに六年を費やした額「洛中洛外図(らくちゅうらくがいず)」は必見です。

 二十五日まで。午前九時~午後五時半、会期中は無休です。入館料は一般五百五十円(前売四百円)、高大学生三百五十円(同二百円)、小中学生二百五十円(一般前売一名につき小中学生二名まで無料)。

 問い合わせは国際染織美術館(電話61―6161)へ。

 九月二日午後三時から、長艸敏明さんの講演会「京繍の技~伝統と創作~」が雪の美術館(南が丘三、北海道伝統美術工芸村内)で開かれます。入場無料。参加を希望する人は電話(62―8811)、ファックス(62―2060)、Eメール(kogeikan@yukaraori.co.jp)のいずれかで申し込んでください。先着八十名まで。