画像 高砂酒造(白髪良一社長、宮下通十七)の自社工場横に作られたアイスドームで大吟醸酒「一夜雫」の搾り作業が今年も始まった。

 同社では八九年からアイスドームを使った酒造りを始め、今年で二十年目になる。ドーム内は外気温にかかわらず氷点下二度前後で一定し、酒造りに適した環境だ。同社は道東海大の協力を得て厳冬期にドームを製作。高さ二・五メートルほどの空気を入れた半球の上に何度も水を吹きつけて凍らせ、最後に半球を抜いて完成。今年は氷点下二十三度まで冷え込んだ十七日にドームが出来上がり、二十一日から搾り作業を開始した。

 二十リットルほど入る木綿の袋に米と麹が発酵したもろみを入れて吊り下げると、文字通り一晩かけて少し濁りのある酒が滴り落ちる。温度が上がると発酵が進み過ぎて品質が落ちるそうで、西和夫工場長・杜氏は「今年は気温が低温で安定しており、良いものが出来そうです」と話している。

 「一夜雫」は八百本の限定販売。七百二十ミリリットル入りで四千四百九十四円。二月七日から、市内の小売店の店頭に並ぶ。