img彫刻ファンド市民の会(大久保正義会長)が三月二十八日、同会が購入する予定の世界的彫刻家・安田侃さんの作品を市内の公共的施設に設置するよう西川市長に要望した。

同会は「彫刻のまち・旭川」を支援しようと、市民から寄金を集め、彫刻を購入することを目的に〇三年に結成。現在の会員数は二百八十人。一口二千円の基金が千三百七十八口集まっており、二百八十万円ほどになっている。

購入を目指しているのは、美唄出身の世界的彫刻家・安田侃さんの作品。安田さんはイタリアを制作拠点に、大理石とブロンズを使って多くの作品を発表している。国内では東京ミッドタウン、JR札幌駅、道知事公館、アルテピアッツァ美唄などに作品が設置されている。

同会では二月七日、美唄に滞在中の安田さんを訪ね、会の活動や現状を説明。その際、作品の購入を申し出たところ提供するとの確約を得たという。作品の購入費は五百万円で、今後五年間で残りの費用を集めることにしている。

大久保会長らは西川市長に「作品は市に寄贈する計画なので、ぜひ公共的な場所に設置して管理してほしい」と要望。二年後にオープンが予定されている新しいJR旭川駅舎も候補にあげて、検討を求めた。

西川市長は「素晴らしい活動なので、しっかりと対応させていただく」と述べ、寄贈計画を歓迎していた。