緊急用河川敷道路の予定地周辺を見学する会「忠別川の自然を親しむ会」(北島惇二代表)が十二日、旭川開発建設部が忠別川左岸に建設を計画しているを開いた。

建設計画はツインハープ橋上流から緑東大橋までの区間約二キロに、幅四メートルの道路を建設するもので、見学会には周辺地域の旭神・神楽岡・緑が丘などの住民を中心に二十五人ほどが参加した。

「道路建設予定地の自然がどのようなものか、みなさんで見学しようというのが今回の趣旨。良く見て、よく考え、果たして道路が必要かどうか、皆さん各々で判断するための材料にしていただきたい」という北島会長の挨拶の後、早速現地へ。

計画のスタート地点の忠別川浄水場付近から始まり、旭神中央公園のパークゴルフ場までの区間の五カ所を視察。時々車を使って移動し、北島さんの説明を聞きながら、ヤナギなどの樹木が茂る河川敷を歩いた。

旭神町に住んでいる渡部貢さんは杖を使いながらの参加。「忠別川の水は、飲料水として毎日お世話になっています。それが道路建設でどのように変わるか、この目で見てみたいと思い参加しました」と話していた。

ツインハープ橋下流の河川敷の林を訪れた佐々木国雄さんは「この辺一帯は十数年前までは、大きな樹木が茂っていた。また川の中洲には白鳥も多く飛来していた」とかつての姿とまったく違ってしまった様子を嘆いていた。

見学会は約二時間をかけおこなわれた。現地を回りながら、参加者の多くは「積雪のある冬季には使用できない緊急道路は必要がない。残り少ない河川敷の自然を残すべき」との感想を漏らしていた。「親しむ会」では今後も機会をみて、見学会を開きたいとしている。

一方、開発建設部は今月二十九日午後六時半から、旭神みどり野会館(旭神二ノ四)で、緊急道路建設計画の説明会を開く予定だ。