「凍れる滝」(志水晴児/作、一九七五)の清掃常盤中学校(増茂薫校長、生徒数七十六人)の生徒や保護者らが一日、市内にある野外彫刻の清掃活動を行った。

 

同校の総合的な学習の一環で、今回が二十六回目。買物公園や市役所周辺などに設置されている野外彫刻を清掃して社会貢献するとともに、芸術作品に直接触れて鑑賞し理解を深めるねらいがある。全校生徒のほか教員、保護者、市彫刻美術館の関係者なども参加した。

市民文化会館前の彫刻には、二・三年生のグループが参加。水の中に立つこの彫刻を、一時間ほどかけて丁寧に磨いた。

彫刻の上に乗り、作品天面の汚れをブラシで落とした前野順さん(三年)は「上の方はコケだらけでしたが、きれいになりました。美しくなって嬉しく思うし、実際に触れることで鑑賞する上での良い体験になりました」と話した。

作業に立ち会った市彫刻美術館の学芸員、鎌上塁さんは「この活動が二十六年も続いているのはすごいこと。生徒全員の表情が楽しそうなのが印象的でした。作業にかかわった後では、きっと作品に対する感じ方も変わってくることでしょう」と話していた。