きょう三日から冬期の開園が始まる旭山動物園に、ギャラリーが新設された=写真。このギャラリーでは、絵本作家のあべ弘士さんの絵と、写真家今津秀邦さんの作品を専門に展示する。

 あべさんは元旭山動物園の飼育係。一方の今津さんも同園のポスター写真を担当するなど、両氏とも旭山動物園と縁が深い。

 こけら落としとなる展示は、あべさんが絵を描き小菅正夫名誉園長が文を書いた絵本「オオカミの森」の原画展。今展に合わせて今津さんがオオカミの写真を出展した。絵と写真合わせて約二十五点を展示している。近々にあべさんのサイン会も開く予定だという。

 ギャラリーを運営するのは、NPO法人旭山動物園くらぶ(森禎宏理事長)。同くらぶが旧東門近くで運営する売店を増築し、十畳ほどのギャラリーが出来上がった。スロープが完備され、車椅子やベビーカーでの利用がしやすいよう配慮されている。

 この売店にはオープン当初から、あべ・今津両氏のセレクトショップというコンセプトがあり、同くらぶでは「作品をもっとじっくり見てもらえるスペースを」と検討を重ねていた。同くらぶ理事の松山友味さんは「旭川市民の動物園離れが言われていますが、このギャラリーの観賞をきっかけに、多くの地元の方が動物園へ足を運んでくれると嬉しい」と話している。

 ギャラリーへの入場は無料。動物園の開園期間にあわせて営業する。午前十時半~午後三時十五分。問い合わせは旭山動物園くらぶ(TEL73―6066)へ。