ジュニア・ジャズオーケストラなどで市民に馴染み深い「ジャズマンスイン旭川」が三十日午後六時半から、大雪クリスタルホール(神楽三ノ七)で開かれます。

 十五回目を迎える今年は、アメリカ・マサチューセッツ州と北海道の姉妹提携二十周年にあたることから、同州のボストン東スクールジャズバンドメンバーを招き、ジュニアジャズオーケストラやプロ演奏家との共演もおこなわれます。

 ボストン東スクールは自閉症児専門校として一九八七年に開校。全米特殊教育優良認定校となるなど大きな成果をあげ、アメリカ国内ばかりでなくイギリスなど諸外国からの入学者もいるほどです。今回来旭するスクールジャズバンドは一九八八年に障害児教育の一環として結成され、自閉症児の音楽分野での可能性を追求しており、自閉症児に関する国際会議で演奏するなど高い評価を受けています。

 ジュニア・ジャズオーケストラの佐々木義生代表は「最近三年間はアジアの子どもたちを招いて音楽づくりをおこなってきましたが、そこで感じたのは風土や信仰に根ざした生命力、力強さでした。これが日本の子どもたちには決定的に欠けています。十年前にボストン東スクールジャズバンドを招いた時も生命力の強さを感じました。この子どもたちとの交流の中で、何かを感じてもらえればと思います」と語り、「何よりも子どもたちが、けがえのないものを受け止めらられる感性を育てる環境づくりが急がれる」と力説しています。

 同スクールジャズバンドは九人構成。ゲストはルイ・バジェ(トランペット)、片岡雄三(トロンボーン)、椎名豊(ピアノ)、広瀬潤次(ドラムス)。

 前売チケット一般三千円、学生・ハートフル千五百円、親子ペア(二人分)四千円(いずれも当日券五百円増)。

武蔵野東学園の講演会も

 コンサート前日の二十九日午後一時半から、ボストン東スクールを開設した武蔵野東学園の技能高等専修学校・清水信一校長による記念講演会が大雪クリスタルホール大会議室でおこなわれます。

 演題は「障害児・者に開かれた未来~自閉症と共に歩む武蔵野東学園の実践~」。講演の後、市内の障害児と同スクールジャスバンドメンバーによる音楽ワークショップもあります。

 参加費は、資料代として五百円。コンサートと講演会の問い合わせは、村田さん(TEL22―3567)まで。