青森県の六ヶ所村に、原子力発電所から出た使用済み核燃料からプルトニウムを取り出す再処理工場が完成したのは、二〇〇四年。その巨大な国家プロジェクトが浮上してから三十年間、人口一万二千人の村は、賛成と反対に分断され、翻弄され続けて来た。

 下北半島の付け根、太平洋側には豊かな漁場、そして内陸には酪農地帯が広がる、その六ヶ所村で生きる人々にカメラを向けた長編ドキュメンタリー映画「六ヶ所村ラプソディー」の上映会が二十九日、旭川市勤労者福祉総合センター・サンアザレア(六ノ四)で開かれる。市民有志のグループ、今だから見たい! この映画(松浦みゆき代表)の主催。

 監督は、「ヒバクシャ―世界の終わりに」の鎌仲ひとみ。「日本には五十五基の原発があり、総電力の三分の一をまかなっているのは事実。私たちの暮らしに電気は欠かせない。そう、日本人一億二千万人、全員が核技術による電気の恩恵に預かっているのだ。ではそれは私たちにとっていったいどんな意味を持っているのだろう? 賛成、反対を超えてその内実や意味を見詰めてみようとこの映画を作った」。百十九分の作品。

 上映は、午前十時、午後一時、午後三時半、午後六時半の四回。チケットは一般千円、大学生五百円、高校生以下無料。こども冨貴堂(七条買物公園)、あさひかわ新聞(八ノ六)などで扱っている。問い合わせは、こども冨貴堂(℡25―3169)へ。