旭川映画村の二十周年記念特別上映会が十月十二、十三日の両日、ディノスシネマズ旭川(大雪通五)で行われます。

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 「ヤコブへの手紙」は〇九年フィンランドの作品(七十五分)。恩赦で十二年ぶりに刑務所を出たレイラは、老いた盲目のヤコブ牧師の家で働くことに なった。彼の元には悩みを持った人々からの手紙が郵便配達人によって届けられる。レイラの仕事はその手紙を読み、返事を書くことだ。毎日届く手紙を楽しみ にするヤコブ、嫌々ながら仕事をするレイラ、そしてレイラに不信感を抱く郵便配達人。

 そんなある日、ヤコブへの手紙がぷっつりと途切れる。日に日にふさぎこむヤコブに、レイラと配達人は事実を隠して「手紙が届きましたよ」と告げる。そしてレイラは、今まで誰にも話したことのなかった、あることを打ち明ける。「親愛なるヤコブ牧師…」。

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 「セラフィーヌの庭」は〇八年フランス・ベルギー・ドイツの合作(百二十六分)。舞台は一九一二年のパリ郊外。幼い頃から貧しく、家政婦として働 いていたセラフィーヌは、人を寄せ付けず、部屋にこもり絵を描く生活を送っていた。ある日、画商ウーデがセラフィーヌの静物画に衝撃を受ける。援助を約束 され、個展を開くことを夢に描き続けるセラフィーヌ。しかし第一次世界大戦により敵国の人となったウーデはフランスを離れてしまう。二人は戦後に再会し、 夢の実現が再始動するが、今度は一九二九年の世界恐慌が二人に大きな影響を及ぼす――。

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 上映時間は、「ヤコブへの手紙」が①十二日午後二時②十三日午後七時。「セラフィーヌの庭」は①十二日午後七時②十三日午後二時(各回とも三十分前開場)。

 前売りチケットは一タイトルごとに必要です。大人・大学生千五百円(当日千八百円)、高校生は当日のみの販売で千円。冨貴堂各店、こども冨貴堂、コープさっぽろシーナ、ルミネ東光、喫茶舞ふれんど、コーチャンフォー、ジュンク堂などで取り扱っています。

 問い合わせは旭川映画村(TEL23―3623)へ。