ヒグマの会(金川弘司会長)と旭山動物園が五日(土)午後一時から、ヒグマに関するフォーラム「見る聞く考える―私たちとヒグマ」を勤労者福祉会館(六ノ四)で開きます。

 ヒグマの会は一九七九年(昭和五十四年)に設立。会員数は約百五十人で、研究者、ハンター、農業者、一般市民と幅広い層が集っています。八一年か ら毎年、道内でヒグマフォーラムを開催したり、ヒグマ対策のための現地調査、防除法や普及教材の開発製作、行政への政策提言などを行っています。

 フォーラムは講演と報告が中心です。講演者の一人、旭山動物園獣医の福井大祐さんは「ヒグマについて知り、考えることは、同じ野生生物であるカラ ス、アライグマ、ハクチョウなど、同じ根を持つ問題を考えることでもあります。すべての問題に共通しているのは『人』であり、当日も野生動物と『人』との 関わりについて伝えたい」と話しています。

 スケジュールは次のとおりです。

 午後1時~ 「道産子とヒグマ」横松心平(作家)

 1時50分~ 「愛護・保護・保全 共存の未来を考える」坂東元(旭山動物園園長)

 2時15分~ 「身近から考える野生動物との関わり」福井大祐(旭山動物園飼育展示係長)

 2時50分~ 「知床からの挑戦 ヒグマがフツーに暮らす森でのツーリズム」寺山元(知床財団、地元レンジャー)、寺田紋子(知床の森のガイド)

 3時25分~ 「日本クマネットワークのベア・トランクレッスン」西澤次訓(北大獣医学研究科)、植木玲一(札幌啓成高校教諭)

 講演終了後、各地からの報告(旭川、札幌、渡島半島、阿寒白糠)、北大ヒグマ研究グループによる報告、また総合討論を予定しています。午後五時四十五分ごろ終了の予定です。

 申し込み不要。資料代として三百円が必要です。問い合わせは現地事務局の山本さん(090―8903―3001)へ。