旭山動物園で二十一日、「夕暮れの動物園撮影教室」が開かれた。同園の主催。

 毎年二月と八月に行われている人気イベント。講師は〇四年(平成十六年)二月の初めての開催から、写真家の今津秀邦さんが務めている。旭山動物園のポスターやパンフレットの撮影を手掛ける今津さんから直接指導が受けられるとあって、今回も定員いっぱいの六十人が参加した。

 今回は夕暮れ時のオオカミの森、さる山、ぺんぎん館での撮影。オオカミの森で今津さんは、動物との間の金網が写らなくなる方法について「金網になるべく近づき、絞りは最小に。ここは黒い金網なので、黒い毛のオオカミの方が金網が消えやすいです」などと自分のカメラを使って実演した。

 さる山では、構図について「東側の空を背景にするか、それとも西側の旭川市街を背景にするか、考えてから撮ってみてください」と指導した。

 ぺんぎん館では、アクリルに自分の姿が反射して写りこんでしまうのを防ぐため、「なるべく黒っぽい服を着て来る方が良いです」とアドバイス。今津さんはいつも、ホワイトバランスは太陽マークが良いと助言しているが、「ぺんぎん館で水中を撮る場合は、電球のマークにセットすると面白い印象になることがあります」とヒントを伝えていた。

 市内から参加した葛西知子さんは「オオカミの森で今津さんから絞りやシャッタースピードなどの設定を全部教えてもらえました。カメラ歴は二年ほどですが、ちょうど煮詰まっていたので、また楽しさを思い出すための参考になって非常に良かったです」と感想を話していた。