旭川出身の映画監督、鈴木聖史さん(35)の映画「ある夜のできごと」の上映会が九月一日(土)、市民活動交流センターCoCoDe(宮前通東)で行われます。

 鈴木さんは旭川東高から明治大学に進み、大学在学中に東映撮影所で編集を学びました。この時期に数本の短編映画を製作。長編映画「はじまりの場所」(〇五~〇七年)をはじめ、「case-1」(〇四年)、「case-2 documents」(〇六年)などを撮影しています。

 今回上映する「ある夜のできごと」(一〇年)は、鈴木さんが劇場公開用として監督・脚本・編集を担当したデビュー作です。

 ――同じ中学を卒業した後も仲良くしていた五人の男女。それぞれ社会人となり、都会暮らしに慣れるにしたがって、少しずつ疎遠になる。葬儀で久し振りに帰郷した主人公の男性は、数年ぶりの会話に微妙な距離感を覚える。自分だけが変わっていないのでは?という焦り。やがて五人それぞれが開いた溝の意味を考え始める――。不器用ながら、仲間との再会によって輝きを取り戻そうとする若者の姿を描く青春ストーリーです。出演は秦秀明、松尾敏伸、内山信二ほか。上映時間は七十四分。

 上映会は①午後一時②七時の二回。各回の上映前に舞台挨拶があります。入場料は当日千円。事前予約(八百円)はメール(info@rs-project.net)で氏名・年齢・人数・希望時間を八月三十日までに送付すること。

 同日は、鈴木さんによるワークショップも開かれます。

 映像の芝居で求められるのはどんなことなのか、劇団の芝居とは何が違うのか、自身が書いた脚本を元に解説します。東京の芸能プロダクションで行われている演技指導などについても紹介する予定です。

 鈴木さんは「育ててもらった旭川に恩返しをしたいと思って開催することにしました。旭川では映像芝居を身近に感じる機会が少ないと思います。特に芝居に関心のある若い人たちに参加してもらい、経験にして欲しいです」と話しています。

 ワークショップは一回目(午前十時半~午後零時半)が中学・高校コース、二回目(四時半~六時半)が大学・一般コースです。参加無料。定員は各回十二人程度。参加を希望する人はメール(info@rs-project.net)で氏名・年齢・希望のコース・芝居経験(年数)を送付してください。参加者は映画鑑賞が無料です。