彫刻家の神田比呂子さん(80)が市にブロンズ製の作品を寄付した。JR新駅舎内の彫刻美術館ステーションギャラリー前に設置されている。

 作品タイトルは「Le Lac(みずうみ)」(一九八七年)で、台座を含めると二㍍ほどの高さがある。これまでは神田美術館(高砂台五)の玄関前に設置されていた。神田さんが教鞭をとっていた旭川大学短期大学部の研究室で、学生をモデルに作った。

 神田さんは一九三二年(昭和七年)、釧路市生まれ。東京藝大彫刻科専攻科修了。六〇年(同三十五年)、全道展初出品で道知事賞受賞。昨年、市文化賞を受賞している。

 作品の寄付は一昨年に決まっていたが、台座制作や設置費用などに必要な市の予算の関係で延期になっていた。元々は黒っぽい色だったが、明るい色に色直しされて、三月下旬に新駅舎に設置された。

 五日、市役所を訪れた神田さんに西川市長から感謝状が贈られた。神田さんは「新駅に飾られて、とても満足しています」と笑顔で話していた。