市内の高校演劇部の生徒が集まり、一つのステージを作り上げていく、劇団「氷点華」の合同公演が二十五日、市公会堂で開かれる。

 六回目となる今年は、元中学校教諭の故・渡辺茂さんの「人形館」を公演する。市公会堂での舞台は初めて。若いエネルギッシュなステージが見られそうだ。

 合同公演は劇団「樹氷」として二十年にわたって活動していたが、一時活動を休止。〇八年に劇団氷点華として再出発した。

 今年は市内十校からスタッフ、キャスト、裏方合わせて百人が参加。生徒たちが台本を選び、自らが主体的にステージを作り上げていく。二月から台本選びなどの準備を始め、三月二十三日に台本の読み合わせがスタートした。

 物語は、厳しい現実から逃げてきた一人の女子高校生が人形館に迷い込み、人形たちとの関係の中で過去も未来もない、人形の世界に取り込まれていくというストーリー。現実の世界としっかり向き合って生きて欲しいというメッセージが込められた、約一時間のステージだ。

 実行委員長を務める旭凌雲三年生の近藤沙瑛さんは、昨年はキャスト、今年は裏方を希望して参加した。「今まで頑張って練習してきました。たくさんの人たちに観ていただきたいです」と話す。

 演出を担当する旭南三年生の斉藤日向子さんは「けい古をする時間が短く、いろんな意見もあり、大変でしたが、みんなで力を合わせて頑張ってきました。キャストの細かい表情も見ていただきたいです」と意欲を見せる。

 当日は、午後五時半開場、六時開演。入場料は五百円(小学生以下は無料)。問い合わせは、旭凌雲高演劇部顧問の荒川直樹教諭(TEL47―6006)か、各校演劇部顧問まで。