旭川市議会の議員研修会が十九日(火)午後三時から、議場で行われます。市民も傍聴することが出来ます。

 講師は、中央学院大学社会システム研究所教授の福嶋浩彦さんです。一九五六年(昭和三十一年)鳥取県生まれ。三十八歳で千葉県我孫子市長に当選し、〇七年(平成十九年)一月まで三期十二年、また二〇一〇年から一二年までは消費者庁長官を務めました。

 当日のテーマは「地方創生、地域活性化に向けて」です。福嶋さんは著作の中で「人口減少が進む中で、自治体同士が若年人口を増やそうと奪い合いをしようとしている」と述べ、「各自治体がそれぞれ若年人口を増やすために住宅整備をしたら、社会全体として無駄な投資になる」と指摘。子ども医療費助成の競争過熱も同様の現象であるとしています。

 福嶋さんは「人口減の中で皆が幸せになる仕組みに変え、やり方を変える必要がある。多くの分野で、うまく小さくして質を高めることが課題」だとして、例えばエネルギーは火力や原子力で大規模に発電し広範に配る仕組みから、地域で再生可能エネルギーを地産地消する仕組みに移行していくことが必要だと説いています。

 当日はこのほか、これからの公共施設は数を減らして近隣自治体と共有するべきであること、また無作為抽出の住民会議で、より多様な意見を集め、多面的な判断をしていく必要性などについて言及する予定です。

 問い合わせは議会事務局議事課(TEL25―6318)へ。