旭川遠友塾(古野博明代表)の卒業式が十九日、学び舎となっている旭川医療情報専門学校(九ノ十一)で行われた。六回目の卒業式には卒業生のほか在校生やスタッフら約五十人が出席した。
遠友塾はさまざまな理由で小学校や中学校に十分通えなかった人や、中学校は卒業したが、もう一度基礎的な勉強をしたい人たちを対象に、毎週土曜日午後四時半から二時間開校。聴講生を含め二十五人が学んでいる。
今年の卒業生は九人。担任から名前を呼ばれた卒業生一人ひとりに、古野代表から卒業証書が手渡された。
古野代表は「三年間勉強を続けてこられたことに心から敬意を表します。学ぶということは人間にとって大事なことですが、実際には口で言うほどなまやさしいものではありません。そういう厳しい行いを、皆さんが地道に実践してきたことを心から讃えたいと思います。本日の区切りが、もうひとつの出発の日になることを心から願ってやみません」とはなむけの言葉を贈った。
卒業生の種田優子さん(68)は答辞で「遠友塾がボランティアで成り立っていることに驚き、その意味深さと皆さまの情熱を考えることができました。昔、大嫌いだった勉強を、今楽しんでいる自分を発見して驚いています。さまざなな方々とクラスメートになれたことも有り難かったし、人のつながりの大事なことも実感しました。これからも、いくつになっても学びたいと思った人々が学べる遠友塾が続いていくことを願い、たくさんの感謝を込めて、お礼の言葉にします」と三年間の塾生活を振り返りながらお礼の言葉を述べた。
式の後は記念写真を撮り、「卒業と進級を祝う会」で楽しい歓談のひと時を過ごした。