「春の火災予防運動総合訓練」が二十日、アートホテルズ旭川(七ノ六)で行われた。三十日(土)までの春の火災予防運動の初日に、市民に防火意識をアピールするのがねらい。市消防本部、消防団、アートホテルズ旭川の職員が参加した。

 訓練は震度六強の地震が起こったと想定して行なわれた。ホテル内に地震発生と避難の呼びかけの放送が流されると、従業員が日本語、英語、中国語で書かれたボードを持ち、利用客の避難を誘導。エレベーターに閉じ込められた事故の対応や、AEDを使った救急救命なども行なった。その後、駆け付けた消防隊が、八階の宿泊客をはしご車で救出。最上階からロープを使った避難や消防車からの放水も行われた。

 訓練を終えて、石川秀世南消防署長は「ホテル従業員の皆様は冷静に行動してくれました。熊本の大地震の通り、災害時は想定外の事態が起こりえます。日頃の訓練と、各家庭での防災意識を高めて下さい」と講評した。

 アートホテルズ旭川では年三回の避難訓練のほか、各部署ごとに訓練を行なっている。中島賢一総支配人(62)は、「熊本での大地震もあり、他人事ではありません。私達はお客様の安全確保を第一に、これからも訓練を行なっていきます」と話していた。