銭湯・フタバ湯(春光七ノ五、加地経郎さん経営)の駐車場で十四日、銭湯とそば屋がコラボして納涼ビアガーデンが開かれた。風呂上りの一杯を楽しむ人たちや、家族連れでにぎわった。

 フタバ湯は、二〇〇五年(平成十七年)の開業以来、ほぼ毎年、夏にビアガーデンを開店していたが昨年はタイミングを逃してしまった。「『今年はぜひ』、という地域の声があり、どうせやるなら趣向を凝らしたものにしようと、大町のそば屋さんにお願いしたんです」と加地さん。 

 フタバ湯とコラボしたのは、大町二ノ五のそば庵(坪紀美子さん店主)。坪さんは「ウチにとっては、屋外でそばを売るのは初めての経験です。知人を通してフタバ湯さんから声を掛けていただいたので、何ごとも経験と思い、息子と参加することにしました」と話す。

 坪さんは二十四年前、前の経営者から現在の店を引き継いだ。現在、パート従業員を使い、息子の隆広さん(24)と二人で店を切り盛りしている。

 ビアガーデンは、午後三時に開店。そば庵は、ぶっかけそば、煮込みカツ、から揚げ、枝豆を用意。フタバ湯は、生ビールや日本酒、焼酎、ジュース類のほか塩ホルモンを提供した。

 風呂上りに仲間たちとジョッキを傾けていた太田秀吉さん(68)は、フタバ湯の常連。「これで三杯目。そろそろ切り上げんとなぁ」と笑いながら、そんな雰囲気でも、なさそう。約二十五の椅子席は、家族連れやご近所さんたちで埋まった。

 閉店の十時を過ぎてもなかなか席を立たない人もいて、閉店時間を三十分延長した。そばも大好評で、早くも「来年もお願いね」の声が上がっていたという。