旭山動物園内の「循環型農園」で二十四日、農作物の収穫が行われた。

 この農園は、北海道コカ・コーラボトリング(本社・札幌、佐々木康行社長)を中心に、市内の企業が協力して二〇一〇年(平成二十二年)に作った。ほっきょくぐま館の近くにある。子どもたちに「命の循環」を学んでもらう目的で、育てた野菜やお米を動物の餌にし、動物の糞を堆肥にして再び野菜を育てる取り組みを行っている。

 収穫当日は、旭実高、旭農高の生徒、拓殖大学北海道短期大学の学生、また旭川大雪幼稚園の園児約七十人も参加。立派に成長した長ネギ、ニンジン、ジャガイモ、サツマイモ、お米などを収穫した。

 園児たちがイモ類を収穫していると、土中から子ネズミが次々と六匹も出てきた。また野菜の葉にはアゲハチョウの幼虫も。初めて見る野生の生き物に、子どもたちは大喜びだった。

 収穫後、チンパンジーへの餌やりを見学した。長ネギは特に好んで食べる。飼育員が網越しに渡すと、白い部分の外皮をむいて柔らかいところを器用に食べていた。

 収穫と見学が終わった後は、取れた野菜を具に使ったカレーライスを味わって、秋の一日を楽しんだ。