認知症高齢者の徘徊への対応を考える「徘徊対策フォーラム」が十四日、ふれあい会館(永山七ノ四)で開かれ、永山南地区の市民委員会や福祉施設の関係者、住民ら約七十人が集まった。永山南きづな連絡協議会(井上静幸会長)の主催。

 フォーラムでは、徘徊探知機を使った「模擬徘徊捜索」訓練を行った。探知機は福岡県のベンチャー企業が開発した「ヒトココ」という機器。高齢者が子機を身に付けて戸外に出ると、親機がブザーで知らせる。また行方不明になった時は、高齢者がいる場所の方向を示し、高齢者との距離をブザー音の強弱で示すシステム。

 参加者は九班に分かれ、すでに子機をもって“徘徊”している包括センター職員を捜す訓練をした。親機を持った参加者たちは、職員のいる方向を示す矢印に従って進み、ブザー音の強弱で行方不明者との距離を確かめながら捜索した。

 機器販売会社の担当者は、「この機器は、地域のコミュニティが発揮されていると、より有効なものになります」と説明した。

 上川保健所の担当者は「高齢者は家族が分からない間にいなくなる例が多く、早期に発見するためには、地域の連携が欠かせない」と強調していた。