二〇一一年三月十一日、東日本大震災が発生、東京電力福島第一原発の四基の原発が次々に爆発、史上例を見ない最悪の原発事故となった。あれから六年、九州電力・川内原発一、二号機、四国電力・伊方原発三号機が再稼働し、安倍政権のもとで原発回帰の流れが顕著だ。一方、今も八万人以上の避難者がいる状況の中で「フクシマ」の風化は進む。

 地震発生、原発の全電源喪失から五日間、当時の民主党政権・菅直人首相官邸で何が起きていたのか、原発事故を報道する新聞記者をキーパーソンに、六年前のフクシマの真実に迫るポリティカルドラマ「太陽の蓋」(二〇一六年・百三十分)の上映会が三月十一日(土)、旭川建設労働者福祉センター(六ノ四)サン・アザレアで行われます。市民グループ「チーム今だから」の主催。

 菅首相、枝野幸男・官房長官、寺田学・首相補佐官など、内閣の政治家が全て実名で登場する。原発事故の経過や対応を事実に沿って丹念に追い、情報が錯綜する中、極限の緊張状態をリアルに浮かび上がらせる。主演の新聞記者役には、北村有起哉、菅直人役には三田村邦彦。

 原発とともに生きて来た福島の人たちの葛藤、事故発生によって翻弄されるマスコミや東京で暮らす人たちを切りとることで、原発と日本人の姿を俯瞰的にとらえようという作品だ。

 上映は午前十時、午後二時、午後七時の三回。

 前売りチケットは一般八百円(当日千円)、大学生・障がい者は四百円、高校生以下無料。こども冨貴堂(七条買物公園・TEL25―3169)で扱っている。