樹木の皮などを用いて風景などを描いた「北海道樹皮絵画展示会」が十四日から二十日まで、NHK旭川放送局一階のハートプラザギャラリーで開かれた。北海道樹皮絵画会(美口和子会長)が主催し、二十七回目になる。

 主に白樺の樹皮を使うことから、北海道で生まれたアートとのこと。同会は教員だった初代会長の故・加賀美勤さんが三十年前に設立した。

 樹皮絵画は野山に自生する白樺や桜、シナなどから薄くはいだ樹皮や苔、木の葉を乾燥させ、中には染色を施して、材料とする。自然の色合いや質感が独特の雰囲気をかもし出す。

 会場には、会員の作品三十三点と札幌と小樽のグループホームに入所しいてる人たちの作品二十五点が展示された。

 樹皮絵画を始めて十五年ほどの石田多鶴子さん(69)は「細かい作業なので集中力と持続力が必要です。夜、蛍光灯の下で制作すると、陽の光で見た時、色が違って見えるので、昼間に作ることにしています。年一回の展示会に出品する二、三点制作するのが限界です」と話す。

 ベニヤ板にピンセットを使い、餅から作るもちのりで、樹皮を一枚一枚貼り付ける作業は、とても根気がいるが、作り上げた達成感は他に変えがたいものがあるという。

 会員は現在十五人ほど。月二回、末広中央町内会館(末広二ノ八)に集まり制作している。関心のある人は事務局長の高山さん(TEL52―9021)へ。