市内東光で鮮魚店を営む大和田忠司さん(66)の友人や知人らで作る大和田会のメンバー十五人が二十八日、住宅型有料老人ホームひばりの森(東神楽町北一東二)の入居者らに、すしを握って振舞った。

 施設の食堂には、老人ホームに隣接するグループホームひばりの入居者と職員なども含めて約八十人が集まった。

 大和田さんや旧旭川グランドホテルの元料理長・柴田友久さん(68)らが本マグロやサーモン、甘エビ、シメサバのほか、赤貝やマツカワのすしを握り、メンバーの奥さんたちがイクラやトビッコを軍艦巻きにして、一人前十個を彩りよくトレーに盛った。

 施設を運営するオレンジサポートの岸田利男社長(57)は、「普段、すしを出すことはありませんから、入居者たちは、ずいぶん前から今日をたいへん楽しみにしていました」と話した。

 ボランティアで駆けつけたミスター・なんでやねんの手品で大笑いをした後、お年寄りたちは、笑顔ですしをほおばり、介護士らの「美味しい?」の問いかけに、口を動かしながら、首をタテに振っていた。

 大和田会が高齢者の福祉施設などですしを振舞うようになって三十年余り。年間四、五施設を慰問し、すしを握っている。大和田さんは、「皆さんに楽しんで、美味しく食べていただければ、こんな嬉しいことはありません。メンバーの協力を得ながら、これからも続けていきます」と話していた。